単一選択問題 · #69
ある企業で「顧客満足度をどう向上させるか」について議論している。甲は「カスタマーサポートの人数を増やし、応答時間を短縮すべきだ」と言う。乙は「顧客満足度はリピート購入率で測るべきだから、既存顧客へのフォローアップに重点を置くべきだ」と言う。丙は「顧客満足度とは顧客が私たちを他人に勧めたいと思うことだから、紹介インセンティブ制度を導入すべきだ」と言う。3人の議論は白熱するばかりで、一向に合意に達しない。同一律の観点から見て、問題の原因として最も考えられるのは次のうちどれか?
解答と解説を見る
解答:D
- A3人は実は皆顧客満足度について話しており、視点が異なるだけで本来なら合意できるはずだ✗ 誤り。3人は表面上「顧客満足度」について話しているが、この概念に異なる意味を与えている——甲は応答速度、乙はリピート購入率、丙は紹介意欲を指す。彼らが論じているのは同じ事柄ではなく、視点の違いではなく対象の違いである。
- B甲が「顧客満足度」を「カスタマーサポートの応答時間」にすり替えたため、議論が脱線した✗ 誤り。甲は論理的な議論の中で意図的に概念をすり替えたのではなく、最初から「顧客満足度」を応答時間に関連するものと理解していた。これは概念定義の未統一であり、誰かが既存の定義を密かに置き換えたわけではないため、甲だけが概念をすり替えたとは言えない。
- C乙が「顧客満足度」を「リピート購入率」にすり替えたため、甲や丙と異なる概念を論じることになった✗ 誤り。乙も同様に自分の理解に基づいて定義を示したのであり、共通の定義を先に認めた上でそれを密かに変えたわけではない。真の問題は、3人が当初からこの議論における「顧客満足度」の定義を明確にしていないことであり、特定の誰かの責任に帰することはできない。
- D3人の「顧客満足度」の定義が一致しておらず、表面上は同じ事柄を論じているように見えて、実際にはそれぞれが別の話をしている✓ 正しい。同一律は、同じ概念が同じ議論の中で一貫した意味を持つことを要求する。ここでは「顧客満足度」が統一して定義されておらず、甲、乙、丙がそれぞれ異なる指標を指しているため、議論が激しくなるほど混乱する。先にそれが何を指し、どの指標で測るのかを明確にしてから、議論を続けるべきである。
解説:同一律の核心は、概念の意味が一貫していることである。3人は「顧客満足度」という言葉を用いながら、それぞれ応答時間、リピート購入率、紹介意欲を指しており、実質的に3つの異なる問題を論じている。したがって、重要なのは誰かが概念をすり替えたことではなく、議論の開始時に概念の定義が統一されていなかったことである。正しいアプローチは、まず「顧客満足度」の操作的定義を明確にし、その後に向上策を議論することである。