後件肯定
後件肯定とは何か
朝、カーテンを開けると、マンションの敷地が一面ぬれています。そこで「昨夜は雨が降ったに違いない」と考えてしまうことがあります。雨が降れば路面はぬれますが、その逆が成り立つとは限りません。散水車が通ったのかもしれませんし、上の階の住人がベランダを掃除したのかもしれません。地下の水道管が破裂した可能性もあります。後半の事実を見て、前半の条件が必ず成立したと決めつける。この推論の誤りを後件肯定といいます。
後件肯定のよくある間違いと方法
人事担当者が社内規程を示しながら、「緊急ルートを使えば、その日のうちに決裁が下ります。今日、決裁されたのだから、彼は緊急ルートを使ったはずです」と言ったとします。しかし、システムの処理待ちが一時的に解消され、通常ルートでも当日中に審査が終わることがあります。家庭でも、母親が入退館履歴を見て、「子どもが時間どおりに帰宅すると、入退館システムから通知が届きます。今、通知が来たのだから、もう帰ってきたはずです」と考えるかもしれません。実際には、祖父が散歩に出る際、同じカードをかざしただけでした。どちらも、ある結果にたどり着く道は一つしかないと思い込んでいる点が誤りです。
後件肯定の練習問題の出題内容
与えられた条件から逆向きに推論できるかを判断し、すでに起きた結果から一つの前提だけを断定する論理上の誤りを見抜きます。問題文では、会社の規程や決裁手続き、システムの通知、家庭生活での経験にもとづく判断などが題材になります。結果に至る別の経路が存在しないかを見分けることがポイントです。
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